自分軸って何でしょうか?
自分軸があるとか、自分軸がないとか使いますよね。
こちらのメルマガに登録の際に、メルマガテーマのリクエストをいただいているのですが、自分軸を持つことや自立した自分になるためには?という内容をいただいたことがあります。
すぐに原稿を書き始めたものの、いまだに下書き状態です。
・・・というのも、改めて聞かれてみると「自分軸って??」と思いまして。
先日、読んだ本で「これだ!」と思ったので紹介します。
ユニクロ、楽天グループ、セブンイレブンなどのトータルプロデュースをしている佐藤可士和(かしわ)さんの本です。
「これだ!」と思った部分が関数なのですが(笑)、私は数学が苦手ですので難しい話ではないので、ぜひ最後まで!
その関数は
y=f(x)
です。
数学の話ではないので、最後までお付き合いください(笑)
それから、私たちがこの関数をどう使ったらいいのか?ということもお伝えします。
*目次*
ゴッホ変換は世界が黄色い
『佐藤可士和の 新しい ルール づくり』は対談形式の本で、聞き手は齋藤孝さんです。
以下、引用は『佐藤可士和の 新しい ルール づくり』からです。
齋藤孝さんは『世界一受けたい授業』(日本テレビ)、『にほんごであそぼ』(NHK Eテレ)などにも出演しているようです。(ウィキペディアより)
齋藤 数学で関数はみんな習ったはずなんだけど、それを実際に使っている人がほとんどいない。関数の概念のすごさを先生が教え切れてないんですね。関数とはy=f(x)ですが、そのfに注目するという。
可士和 面白いですね。そのとらえ方は。
肝心の関数は、聞き手の齋藤孝さんの発言の方で、可士和さんではないのですが、y=f(x)はシンプルに考えられるので、頭の整理が苦手な人も受け入れやすいと思います。
つづきます。
齋藤 fは、「○○変換」ということです。いろいろ要素があったとしても、スタイルがあると、そのスタイルなりの変換が起こる。「ゴッホ変換」だと、世界全部が黄色くて、ゆがんでいて、あの太陽がギラギラするみたいな感じになっちゃうよとか。fが「可士和変換」だと、みんなシンプルになっちゃう。
可士和 全部整理されちゃう、とか(笑)。
「ゴッホ変換」、イメージしやすいと思います。
y=f(x) → y=ゴッホ(x)
(x)に何が入っても、黄色くて、ゆがんでいて、太陽がギラギラする感じに変換されてしまう、ということですね。
また、佐藤可士和さんは『佐藤可士和の超整理術 (日経ビジネス人文庫)』という本も出されていて、「可士和変換」だと「全部整理されちゃう」ということになります。
齋藤 そう。「全部整理されちゃうよ」というのが、可士和という関数f。
y=f(x)の関数のfという機能が時代に必要で。「物」そのものよりもその変形のしかたに、つまりfがポイントになる。
たとえば「愚直」というのがfの会社だってあるかもしれない。「これしか作ってません」みたいな。社風も社員もみな愚直で、誠実で。
可士和 実はそこが本質だったということですね。
じゃあ、私のfって何だろう??と考えます。
あなたのfは何ですか?
齋藤 「愚直」がfだから、全部愚直になるんですね。そういう「○○変換」という考え方は関数を応用して考えてきたことなんです。
できるだけスッキリ伝えたいと思うとき、スッキリするような構成や言葉の表現を考えますが、まさかこんなにシンプルに、関数が応用できるとは・・・!
y=f(x)のfに当てはめるのがゴッホや愚直という言葉なら、数学苦手な私にもできます。(笑)
「自分軸がある」とは?
y=f(x)の「○○変換」の部分を読んでいて、これは自分軸だと思いました。
齋藤 fがしっかりあれば、yやxに何が入っても関係ないんです。
fが佐藤可士和であれば、ユニクロからグローバル戦略を頼まれたって、幼稚園から園舎のコンセプトを頼まれたって、慶応義塾大学から授業を頼まれたって、何でも可士和変換で出てくる。その一貫した変形作用が「スタイル」なんです。
そういう意味ではこの関数という考え方は画期的なんですね。
そうなんですよね。
fがしっかりあれば、yやxに何が入っても関係ない
いわゆる自分軸がある人は、fがしっかりしている人です。
だから、y=f(x)のyやxに何が入っても揺るぎません。
反対に自分軸がないと感じるタイプの人は、yやxに入るもので自分が変わります。
ただ、個人的にはどちらが良い悪いはないと思います。
立場によりますね。
例えば、私はこのブログで発信しているように個人で仕事もしている他、古代史のコミュニティを主催していますが、こういう立場の人間がfがしっかりしていなかったら、人は集まらないですし、離れていきます。
昨日は「Aが正しいー!」と言っていたのに、今日は「やっぱりAは最悪ー!」と言いだしたら、どっちなの??となりますよね。
立場によって、状況の変化とともに表面的に見えることは変わっても、変わらない芯を持っていないと中々難しいと思います。
なので、立場によってはfはしっかりしている必要があります。
Fの活用法
では、y=f(x)をどのように活用したらいいかというと、2つあります。
1つは、自分のためと、お客さんのためです。
自分のfを知る
何をやってもいつもそれになる、ということを探します。
それがあなたの○○変換であり、fです。
例えば、ピンク変換になる写真家・落語家夫婦がいますよね。
fは外見的なことでもいいですし、内面的なことでもいいです。誠実でもいいですし、辛口でも。
それがあなたの「スタイル」になっていきます。
自分のスタイルはそんなに簡単に見つかるものではないと思います。
とは言っても、そのうち見つかるだろう・・・では時間が過ぎていくばかり。
自分とは?自分軸とは?というテーマは広すぎて、漠然としてしまいますが、「自分のfを探す」と自分の中ではっきりさせることで見えてくることがあります。
・・・という視点を持つと、あなたの何が支持されているのか知ることができます。
お客さんのfを知る
あなたがビジネスをしていて、お客さんがいる場合、お客さんのfを知ることは大いに役立ちます。
それはお客さんのコアな部分であり、価値観であり、大事にしているものです。
そこは変えられません。(変える必要がないですね)
お客さんのfを尊重しながら、進むべき方向に進むためにはどうしたらいいか?
そちらを優先して考えることで、歯車がかみ合い、あなたのサービスの価値を最大限に感じてもらうことができるでしょう。
タイプ別可士和本の紹介
佐藤可士和さんは、ロジカルシンキングと言語化が秀逸で好きです。
クリエイティブな仕事をしている方ですが、デザインは言語化スキルが問われるのだな、と。
『佐藤可士和の超整理術』
「ロジカルシンキングを身につけたい!」と強く思っていたときがありまして(笑)そのときに手にとった一冊がこちらの本でした。
本の帯に「整理から学ぶ論理思考の決定版」と書かれていて、惹かれました。
論理思考の本はたくさんありますが、
「堅苦しくていまいち頭に入ってこない」
「ロジックツリーやフレームワークが苦手」
「自分にどう置き換えていいのかわからない」
でも、
「頭の整理法は知りたい」
という方にオススメです。
個人プレーで仕事をしている人に合っていると思います。
『佐藤可士和の新しいルールづくり』
今回のブログで紹介したこちらの本は、チームプレーをしている人、これから誰かと何かをしていきたい人に合っていると思います。
チームの中でも中心的な立場で、一定の方向に導くタイプの人向けです。
専門的に掘り下げた部分を担当するより、全体像をつかみ、全体的なバランスを見ながら進めていく役割を担う人ですね。
『聞き上手 話し上手 38の可士和談議』
また、読み物としては、こちらも。
佐藤可士和さんが、著名人と対談しています。
(編集が入っているのかもしれませんが、それを含めても)質問の仕方や相手の言葉の引き出し方、時には自分の主張も織り交ぜながら話を展開していく部分も、勉強になる要素があります。
あなたのスタイルを確立するために、参考になればうれしいです。