こんにちは。藤江です。今回はメタ思考を仕事に活かすためのお話です。
メタ思考は、相談業の人やクライアントのためにより良い手段を考えて提案する仕事をしている人におすすめです。…と私に言われなくても、無意識のうちに活用している人も多いと思います。
参考にしたのはこちらの本。
この記事の引用は全てこちらの本からです。
仕事だけでなく日常でも使える「メタ思考のトレーニング」についてはこちらにまとめています。
この記事では仕事、特に相談業をしている人向けにどんな風に活用したらいいかお伝えしていきます。
*目次*
「自分は特殊である」という病気
相談業の人は黒子役でもあるので、”この病気”を持っていないかまずは確認していきましょう。
自分は特殊である病
仕事として活用していきたい場合、この病気に陥っていないか把握しておくことは重要です。
「自分は特殊である」と思っていませんか?
私は以前思っていました…。「うちの会社は特殊だから~」「この業界は特殊だから~」と言っていたなぁ。。。そして、そんな自分自身も特殊であると思ってしまっていました。
でも、メタ思考では特殊性の排除をするのがスタート。
『メタ思考トレーニング』にもこのように書いてあります。
メタの視点に上がるとは、自分の特殊性を排除して、自らを客観視するところから始まります。
ひとり起業では、いかに自分が特殊か特別か独自か、そのポイントとなるものを探しアピールしていきたいところですが、メタの視点を持つためには特殊性をなくしていきます。
客観視するための手段なので、あなたが平凡人間だと言いたいわけではありません。
ただ、自分の特殊性を取り除きたくない人はメタ思考は難しいようです。
“特殊性の排除”をしようとすると気づくこと
メタ思考のために特殊性の排除をしましょう、と文字にするだけなら簡単なのですが、実際に特殊性を排除しようと思うと気づくことがあります。
特殊性が自分のアイデンティティの一つだったりする
これを排除するのはけっこうハードなこと。なので、抵抗感がある人もいると思います。
実は特殊性なんてないかも?
数年前の話、「私は特殊な人間だ」と思っていた時にこんな経験をしました。
ネットで手軽にできる「性格診断」がありますよね。質問にYES・Noで答えたり、5段階で答えたりするあれです。
その性格診断の結果は10数パターンあるもので、質問に答えていくだけでタイプ診断できるものにトライ。その結果はまさに自分は特殊な人間であるかのような内容でニンマリ(笑)
…だったのですが、そのあとに私とは考え方も見た目も違う人も同じ結果になり、「あ、あれ・・・?」と一気に冷めたことがあります。私は全然特殊じゃない。
4タイプなら同じになる確率も高く、同じでも受け入れられますが、パターンが10以上あるのに同じ・・・?
個人的に、こういう性格診断モノが好きなので、(個人情報が必須ではないものを)今でも時々遊びのようにやってみることがありますが、今は自分を知るより、他者との関係性をよりよくするヒントのためにやっています。使い方を変えました。
こういう性格診断もメタ思考でみてみると、すでに決まった答えが用意されていて、それに向かって質問に答えているに過ぎませんね。
クライアントのメタになる
では、メタ思考を仕事に生かしていく話です。
相談業をしている方は度々聞いたことがあると思いますが、「クライアントが問題だと思っていることは問題ではない」という話がありますよね。
それはクライアントが自分の見えている領域の中で考えているからです。見えている中で問題(★)を認識している状態です。
※赤文字と★印は藤江が追記
実際はクライアントが認識しているところから繋がって、見えていない部分に問題があるのがよくあるパターンです。
※赤文字と★印は藤江が追記
仕事として生かすためには、あなたがクライアントが見ていない=気づいていない領域を見る役割になることですね。
注意点としては、あくまでも「視点」の話で人間関係の話ではないので、上下について解釈違いをしないようにしてくださいね。
相談業の人はもうすでにこの視点の人が多いと思いますが、時々こういう人がいます。
- 自分の言いたいことを言う人
- 自分の勝手な理想像を言ってくる人
それはメタ思考ではないですし、アドバイスでも何でもないですからね。
あなたのそれは本当にメタ思考ですか?
アナロジー思考で企画・商品作り
メタ思考の難易度が少し上がりますが、次はクライアントの企画や商品作りに役立つアナロジー思考を紹介します。
ヒントは他業界にありです。
アナロジー思考とは?
抽象化という手段でメタの視点に上がり、「遠くの世界から借りてくる」ことで斬新なアイデアを生み出す
『メタ思考トレーニング』より引用
遠くの世界→別の業界から借りてくることで、ありきたりではないアイデアを生み出すことができます。
もしあなたが相談業をしていて、業界専門でない場合、それがクライアントにとってかなりプラスに働くことに。
業界専門でなければいろいろな業界の事例や情報を知ることになりますよね。それらを抽象化させることで、別の業界のクライアントにとって斬新なアイデアになることがあります。
抽象化させるので大丈夫だと思いますが、くれぐれもクライアントの守秘義務は守ってくださいね。
アイデア出しの注意点は、斬新すぎるものやまだ誰も実現していないものは、あなた以外イメージができずに誰もついてこられないので、このアナロジー思考で「遠くの世界から借りてくる」のがちょうど良い斬新さになります。
メタ思考は日々訓練
クライアントのメタ的存在になることや、物事を抽象化する視点は日々の訓練ですね。
特に抽象化して他業界から借りてくるのは、今知ってすぐにできるものではないので、日々意識的に取り組むことをおすすめします。
他業界から借りるためには、一見関係ないような他業界の情報のキャッチも必要になってきます。
- あなたの業界ーアパレル業界
- あなたの業界ー建築業界
- あなたの業界ーWeb業界 など
また、クライアントのメタ的存在になるためには、クライアントの視点になることも必要です。視点は行ったり来たり。
相談を受ける自分は1人ですが、時には2人になったり3人になったりする必要がありますね。