とある本を読んでいて、「これって、あの起業塾にも言えそう」と思うような文章がありました。
起業塾を思い浮かべて読んでみてください。
トンネルは、細く長い管状の通り道で、外界から完全に遮断されている。
入口を入れば、後は出口まで光はない。『マインドコントロール』増補改訂版 岡田尊司より引用
このトンネルには2つの要素があると言います。
外部の世界からの遮断と、視野を小さな一点に集中させるということだ。
トンネルの中に潜り抜けている間、そこを進んでいく者は、外部の刺激から遮断されると同時に、出口という一点に向かって進んでいるうちに、いつのまにか視野狭窄に陥る。
「わたし以外の人が言うことは絶対聞いてはいけない」と情報をシャットダウンして、外の世界と遮断したり、
ゴールを小さな一点に集中させて、それ以外を見せないようにする。
「こわいね~気をつけよう」
「確かに~そういう起業塾、あるかも」
そう思うかもしれません。
この文章には続きがあります。
普通の理性的な若者が、何百人もの命を容赦なく奪うことも平然と行えるテロリストに生まれ変わるための鍵を握るのも、この二つの点にあるとされる。
外部から遮断された小さな世界。
そして、ひとつの目的に向けて、視野狭窄を生じさせること。
普通の若者が「外部からの遮断」と「視野狭窄」によってテロリストにもなってしまうマインドコントロールの文章でした。
テロリスト養成と起業塾がどのように結びつくかというと・・・
*目次*
起業塾でも起きる、遮断と視野狭窄
普通の若者がテロリストになってしまうと言うと、とても狂暴で恐怖感があり、一見起業塾とは結びつきません。
起業塾に通っている人たちが、暴力的になっているわけではないですからね。
テロリストが養成される鍵は、
・外部からの遮断
・視野狭窄
です。
起業塾もこのようなことが起きることがある、ということです。
講師や同期以外との交流を遮断されたり、小さな一点に集中させられ(講師にとって)都合のいいことを言われて、都合のいい生徒として養成されたり。
とは言っても、起業塾に通いながら、個別のコンサルも受けて、たくさんのゴールをあれもこれも設定している人もいて・・・
これでは、自分も混乱しますし、目標達成も遠いでしょう。
外部の世界からの情報や交流を遮断することや視野を小さな一点に集中させることで起きる問題は、自分で物事を考えなくなってしまうことです。
起業塾に向く人・向かない人
わたしや親しくしている周りの人たちは、起業塾とは無縁ですが、ちょっと輪を広げると、起業塾に行っている人を見つけるのは簡単です。
それくらい、みんな起業塾に行っています。
起業塾全てがダメだとは思いません。
素晴らしいカリキュラムの塾もあると思います。
きっと。
中身が素晴らしかったとして、どんな人が起業塾に向くのか?どんな人はやめた方がいいのか?
考えてみます。
起業塾に向く人・合っている人
・自分で考えられる
・質問が遠慮なくできる
・同期といえライバルだと思っている
・使える情報やノウハウがわかる
それから、これができたら、投資した額はすぐに回収できますね。
・同期や講師にまで自分のサービスをアピールできる
これくらい強者じゃないと、いいカモで終わりそうです。
起業塾に向かない人・合っていない人
・周りの目ばかり気にしていまう
・わからないことがあっても質問できない
・みんなとうまくやろうとして遠慮してしまう
・指示待ち人間
・いつも講師が答えを教えてくれると思っている
・実は集団が苦手
(表面的な関係の)集団が苦手なわたしは、向いていません(笑)
番外編 合っていない人
それから、謎の行動はやめましょう。
・自分らしさを表現したい!
・個性を大事にしたい!
・みんなと同じはイヤ!
・埋もれたくない!
・私はわたし!
と叫んでいる人たちが、誰もが参加する起業塾に参加して大勢に向けた情報を受け取り、みんなと同じことをしていたりしますよね。
これって、不思議じゃないですか?
もし当てはまる考えがあったら、あなたは起業塾に向きません。
独学か個別でコンサルをつけて学んだ方が成果が出やすいでしょう。
起業塾は絶対やめた方がいい人
向いていないとか合っていないレベルではなく、「絶対やめた方がいい」レベルの人がいます。
自分探しをしていて、自律していない人です。
例えば、こういうことが起きます。
つまり、属している小さな集団の他のメンバーがどう考え、どう行動するかということも、意思決定を大きく左右する。
テロリストの話をしているのですが、ホントそのまま起業塾の話かと思います。
“あなた”の意思決定が、いつの間にか起業塾という集団の同期や周りのメンバーに左右され、
あなたが決めたように思っていても、実は流されていることになります。
それは、あなた不在の人生の始まりです。
小さな集団がトンネルの役目をして、彼らの視野を、他の選択肢などないところまで狭めていく。
トンネルの中にいる者にとっては、トンネルの中が世界のすべてとなる。
もう自分たちが狭いトンネルの中にいると思わなくなる。
それが、すべてだと思考が単純化されていく。
起業塾が全て、そこにいるメンバーが全てというふうに見えてしまいます。
誇張ではなく現実
9・11のテロリストやオウム真理教のテロリストは貧困者ではなく、むしろ恵まれていましたが、
将来有望な人たちが、自爆テロをも実行してしまう人間に作り替えられてしまうところに、マインドコントロールの恐ろしさがあります。
起業を学ぶためにお金を払えば答えを教えてもらえると思っていたら、痛い目を見ます。
講師にとって都合のいいように丸め込まれたり、小さい世界にとどまることになります。
卒業後、講師の個別コンサルに申し込んだり、再受講しなければ「サヨナラ」されて、あなたは放り出されます。
外部の世界からの遮断と視野狭窄には注意して、起業塾にマインドコントロールされないように気をつけたいですね。
マインドコントロールの補足
そのマインドコントロールがとても素晴らしい内容だったらあなたが素晴らしい結果を手にできるので、必ずしも「悪」ではありませんし、全ての起業塾に当てはまる話ではありません。
ですが、起業塾に不信感を持ってしまった人がいたら、いつでも相談してくださいね。