無形商品のサービス提供でよくあるのは、お悩み相談ですよね。
ブログのお悩みならブログ相談、ビジネスのお悩みならビジネス相談、恋愛のお悩みなら恋愛相談。
ほかにもファッションや整理整頓、インテリア、ウォーキング、ダイエットなどなどありますよね。
うまくいかないことや今すぐ解決したいことの焦点が当てられていると思います。
私は古代史のコミュニティを運営していて、勉強会を主催しているのですが、その内容はうまくいかないことや今すぐ解決したいことではありません。
知識を提供したり、それ自体の楽しみ方を提案する内容です。
そういう場合、どんなふうに商品をつくっていったらいいでしょうか?
- お悩み相談ではなく
- 今、困っていることでもなく
- 生活に必須ではないこと
で、
- 知的好奇心を満たし
- 楽しさを提供し
- また来たいと思ってもらう
ための商品のつくり方を公開します。
*目次*
ベースになる考え方は同じ
お悩み相談ではなく、楽しいことを提供する場合でも、ベースになる考え方は同じです。
世の中には完璧なものはありません。
そこで仮説を立てていきます。
大手がすでにやっているから無理?活動歴の長い組織があるからかなわない?
関係ありません。
そこには大手だからできないことや、活動歴が長いから見落としていることがあります。
私が主催しているテーマの古代史を例にしますね。(マニアックですが 笑)
現状の内容でお客さんのメリットを挙げる
一般的な古代史の講演会は、都道府県や市区町村の予算でやっていたり、新聞社や出版社が協賛していたりします。
大手のメリットは、便利な場所や有名な場所で開催され、著名な先生の専門的な話が聞けることです。
しかも無料や格安な参加費で、参加できます。(観光に来てね~ということも目的だったりするので)
また勉強会スタイルの場合、読売や朝日のカルチャーセンターで開催されています。
カルチャーセンターの参加費は割高になりますが、著名な先生の講座を定期的に受けられます。(5回、10回など)
講演会より近い距離で聞けるので、本で読んでいたあの先生に会えるのはうれしいと思います。
小規模なところで言うと、個人でサークル的に活動している集まりもたくさんあります。
テーマは自由に決められ、会が終わってからの飲み会で交流できるのも楽しみの一つになると思います。
それぞれ特徴があって、合っているところを探せばいいような気がしますが、どれも完璧ではありません。
メリットの逆を考える
良さそうなことが、お客さん(参加者さん)にとって本当に良いとは限らないんですよね。
立派な肩書きがついていて著名な先生の話が素晴らしいかというと、派閥の関係で自由に発言できない先生もいます。
(出世にも関わるので、どの先生の言っていることを師事するか、本音と建て前を使い分ける先生もいるとかいないとか)
潤沢な資金で開催されているから良い講演が聞けるかというと、お金を出してくれるところの意向に沿わないといけないこともあるでしょう。
また、参加者は黙って受付をして、黙って講演を聞き、黙って帰宅することになります。
古代史の楽しさや興味を、近くの席の人と共有することは、基本的にありません。
好きなテーマの講演が聞けてうれしさはあると思いますが、誰かに話したい欲求は満たすことができません。
参加者同士の交流を持ちやすいのは、個人が運営している古代史の会ですが、内容は趣味の域を出ない話で、あまり勉強にならないこともあります。
また、そのテーマに詳しい人が、教えるのも得意だとは限りません。
良さそなことの反対側には、セットでマイナス面があります。
楽しそうなことだけにフォーカスするとできることはなさそうに見えますが、100%完璧なものはないので、マイナス面をクリアできる内容にしていきます。
今回の場合、内容は個人運営でありながら、趣味程度ではなく知識として提供できるレベルの勉強会を開催することでクリアできます。
また、話したい、共有したい気持ちを満たしてもらえるように、古代史でコミュニケーションのとれる時間を作ることで、もう一つのマイナス面をクリアできます。
企画、商品つくりはこちらも参考にしてください。
*有料note
商品を作るときのヒント!価値を生み出すには「ふとること」
目的は複数用意する
大手や競合がやっていないことをやればいいかというと、それだけでは足りません。
困っているわけでもなく、生活に必須なことでもないので、良いとこどりの企画をするだけではリピートしてもらえないですよね。
「楽しかった~」で終わってしまう可能性大です。
そこで、お客さんがそれに参加する目的をこちらであらかじめ複数用意しておきます。
お客さんの第一の目的はそのテーマの内容を学ぶことですが、そのほかにもそこに足を運ぶと
- 日常では出会えない人と出会える
- 普段話せないことが話せる
- そこでしか買えないものが買える
などです。
知識の提供の場合は特にです。
単純に知識だけが欲しければ、今はネットで検索すれば十分です。
紙が好きな人は本を買えば事足りてしまいます。
これだけ情報が溢れているので、誰にも知られていないことを伝えるのはほとんど不可能です。
それを越えて足を運んでくれる人は何を求めているのか?そういう人に何を提供したらいいのか?
極論、テーマにあまり興味がなくても、ほかの目的があるから来てくれることもあります。
目的は多い方がいいです。ぜひ考えてみてください。
まとめます
表立った悩みや困りごとのフォーカスにするのではないですが、現状あるものの中で欠けている部分や足りない部分を見ていく必要はあります。
そして、それをクリアできる内容に仕上げていきます。
さらに、目的を複数用意することでリピートにもつながります。
今回、勉強会で話を進めてきましたが、ワークショップでも同じです。
コミュニティの運営の参考にしていただければと思います。